2024.11.012024年度 JICA課題別研修 「島嶼国における再生可能エネルギー導入及びディーゼル発電設備の最適運用」 9ヵ国から9名の電力関係研修員が来沖しました
2023年度から独立行政法人国際協力機構(以下JICA) 沖縄センターから受託している研修事業で、「島嶼国における再生可能エネルギー導入及びディーゼル発電設備の最適運用」の研修テーマで毎年度海外から研修員を受け入れています。今年度は、9ヵ国から9名の電力系技術者が来沖し2024年9月9日から10月4日まで、4週間に亘って実施しました。さらに、今年度もJICAが琉球大学へ派遣しているタンザニアの留学生を受け入れて、一部の施設見学に同行して頂きました。
本研修は、島嶼国において再生可能エネルギー発電とディーゼル発電等を一体的に運用しつつ、電力系統の安定性と信頼性を維持する際の課題と解決策の習得を目的としています。沖縄県で培った技術を紹介し、導入事例を実際に見学することで、各研修員が本研修を通じて学んだ経験と知見を基に、自国における課題を整理し、アクションプランを策定することを目指した研修となっております。
研修は、マイクログリッドの基礎や再生可能エネルギー普及率向上に伴う技術的な課題への取り組み等の講義から実施しました。さらに、再生可能エネルギー導入に係るシミュレーションソフトを活用した検討実習に加え、知識を深めるために沖縄本島や離島での太陽光発電や風力発電などの設備、離島型マイクログリッド実証事業関連設備、海洋温度差発電実証試験設備、ディーゼル発電所、バイオマス燃料製造(木質系)工場およびバイオマス混焼の火力発電所などを見学しました。
研修期間中は、台風の沖縄接近等、不安定な天候が続きましたが、計画した講義、施設見学は全て実施することができました。
各研修員は積極的に質問し、研修員同士でも意見交換を行い、講義に熱心に取り組んでいました。研修終了時には各研修員からも高く評価して頂きました。
本研修実施にあたって、沖縄電力様、シードおきなわ様、ネクステムズ様、ゼネシス様、バイオマス再資源化センター様、沖縄小堀電機様、沖縄新エネ開発様から再生可能エネルギー普及に向けた運用施設の開示、専門技術に関する講義等のご協力を頂きました。
次年度も同様の研修を実施する予定であり、さらなる充実した研修運営に努めていきます。
※参加9ヵ国の内訳:キューバ、ドミニカ共和国、フィジー、キリバス、ミクロネシア連邦、モーリシャス、サモア、ソロモン諸島、タンザニア